M銀行のプロジェクトが100年も続いたら、という妄想の小説書きました。

※この話はフィクションです。ちょっとSF入っています。

M銀行の2002年に複数の銀行が合併してM銀行になった。合併の再に無理やりシステムを接続した為、沢山の問題が出た。合併から10年後、システムを一新して結合する大規模なプロジェクトが始まった。

しかしトラブルの連発で結合は上手くいかなかった。そして100年後の西暦2112年、まだシステム結合の開発は続いていた。その開発で私、山田太郎はSEとして参加していた。そんな1日の話である。

「はー、今日も無意味な会議から始まるのか⋯」

私は溜息を吐きながら出社の準備をしていた。100年も続いたギネス入りもしたIT系の超規模プロジェクトの会議は複雑怪奇だ。合併前の銀行の派閥がいて、兎に角派閥争いが酷いのだ。さらに100年も続いている為、保守派や急進派や原理主義など、同じ派閥でも新たな派閥の層が出来ている。

私は3年前に中途入社した26歳の社員だ。某IT系の企業に勤めていたが、さらなるキャリアップの為に転職エージェントから紹介され超大手のM銀行のSEとして入社した。給料もアップして良かったが問題もある。

入社してから派閥の勧誘に誘われている。最初は訳も分からなかった為、適当な返事をしていて躱していた。しかし現在でも派閥に参加していない為に出社する度に派閥の参加に誘われる。

これから会社に向かうのに重い気分になる。100年もの派閥争いは過激化して、もう戦争の状態である。表面では社員同士の意見の論争であるが、裏では過激な派閥争いが続いている。

私は自宅のマンションから通勤の為に外にでて、駅へ向かう途中で美人の26歳ぐらいの女の人とすれ違った。朝から目の保養になるなと思ったが、とんでも無い事が起きた。すれ違った後、後ろから銃で撃たれそうになったのだ。

「くそ!!」

私は後ろから出た殺気を感じ取り、咄嗟に飛び込んで銃の弾を躱した。派閥争いで鍛えられた私は殺気を感じ取れるようになり、銃も躱せるようになった。

私は角に隠れ、スーツから銃を取り出した。何故銃を持っているのかは、日本の移民政策で大量の移民が発生したが、銃社会も持ち込まれた。某米国の銃団体が裏から流し、治安を悪化させ、それを回復するには一般人でも身を守る為には銃が必要だということで、日本でも銃販売を圧力を掛けて解禁させたのである。マッチポンプってやつだ。日本の政府は、それに気づいていたが止められなかった。

話を戻す。これから銃撃戦になるかと思いきや、女の襲撃犯が突然倒れた。死んではいないようだ。そして背後に気配が生まれ話しかけられた。

「おはようございます。山田さん」

私は気分を落ち着かせて、振り向き返事を返した。

「おはようございます。佐藤さん」

そこに居たのは同僚の同じSEである佐藤さんだ。

「佐藤さん。助けてくれてありがとうございます」

私は訳が分からなかったが、とりあえず返事を返した。

「山田さん、実はですね。どうも原理主義の派閥から命を狙っているという情報を得る事があったので助けに来たんですよ」

「情報ですか⋯、それはあの情報屋ですか?」

佐藤さんは溜息つきながら言った。

「ああ、あの40歳独身アラサーの花子さんだ」

花子さんは表向き事務の社員だが、裏では社内の情報屋になっている。情報は金銭で得られるが、会う際に結婚の相談を受けたり、または迫られたりする。独身の男社員はなるべく話しかけないようにしている。

「そうですか、すいませんお金いくら掛かりました? 助けた礼も含めてお金を渡しますよ」

山田さんは首を振った。

「いやいや、今度の合コンに出て来ればいいから」

私は嫌な予感がした。

「もしかして、その合コンに花子さんが出るのですか?」

彼は無言で首を縦に振った。私達は暫く無言で見つめ合った。そして佐藤さんは暫くして口を開いた。

「助けた礼は、その花子さんの相手をしてくれ。今回の襲撃の情報を花子さんが提供してもらったのは、合コンで相手してもらいたい為だ。だから金は掛かっていない」

私は頭を空に向けて絶望感を感じた。なんてことだ。私は銀行を辞めたくなった。花子さんと合コン。それなら自分で襲撃犯を撃退したほうがマシだった。ところでふと思った。何故、佐藤さんが来たんだ?

「佐藤さん、その話しだけで来たんですか」

「いや、自分が合コンで躱す為⋯ではなくて、銀行の近くにある、あの駅で派閥の洗脳部隊が展開しているみたいだ」 洗脳部隊⋯、それは洗脳して強制的に派閥に加入させる部隊だ。佐藤さんも同じ無派閥で、こうやってお互い助け合っている。今回は私は助けられた側だ。

「そうですか、ではちょっと準備が必要ですね」

「ああ、やつら忍者の様に人混みから気づかれない様に拉致するからな」

私は腕につけたスマートウォッチを操作してセンサーの感度を最大にした。顔認識、熱センサー、と危険察知が出来るセンサーを色々なONにした。 目の前に戦闘モードの画面が表示された。戦闘を助ける画面が直接網膜に投影されるのである。危険を察知したら画面にアラートが表示されるようになっている。

「よし、準備OKですよ。」

私は出社する為、歩き出した。これが、このM銀行で開発プロジェクトに関わるSEのいつもの1日である。


話は続かないかもしれないです。

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